私はもう長年海外に住んでいるが、かなり前から違和感があった。その違和感の正体は、言葉の壁とかではなく、いわゆる逆カルチャーショックなのかもしれない。
日本を離れ海外に住み始めた頃は、まだ若かったし外国の生活についていくのに精一杯であまり何も考えずに過ごしていた。
でも滞在期間が長ければ長くなるほど、妙な現象が起き始めた。
- 変な日本語を話し始めるOR (日本語の)単語が出てこない
- 日本に帰国する際、挨拶に距離を感じる
- 自分がどこに属しているのかわからなくなる…アイデンティティクライシス?
など、おかしな症状が出始めたのだ。
変な日本語を話し始めるOR (日本語の)単語が出てこない
これは海外長期滞在あるあるのような気がする。こちらで出会った日本人と話す時、その単語、日本では使わないよ、というような言葉が(もはや英語をそのまま入れて)使われたりする。
日本に帰国する際気をつけていることがある。外国にかぶれていると思われたくないので、搭乗ゲートをくぐったあたりから「日本人スイッチ」を入れている。長い間こうしているので、無意識にそうしているようだ。
フライトによるが、可能であればJ-POPを聴いたり、邦画やバラエティなどを見る。最近はYouTubeで追いつけるようになったが、まだここまでYouTubeが流行っていない時はこうして準備したりした。
日本で家族や友達と話す時も、和製英語だったり英単語が入っていたとしても、英語の発音で話したことはない。時々、外国から帰ると英語の部分だけ妙に英語の発音を強調する人がいるが、私にとってはそうすることの方が恥ずかしいから絶対にしない。
でもやっぱりずっと会話をしていると出てこない単語やわざとじゃないけど英語が出てきたりする。その度に恥ずかしい思いをすることになる(苦笑)。
日本に帰国する際、挨拶に距離を感じる
英語圏では国により、ハグが主流だったり、親しい中なら頬にキスも普通。スペインなんかは右、左、右の順で頬にキス(頬同士が触れるだけのことが多い)。海外生活が長いので、少なくともハグで挨拶することに慣れてきた。
帰国の際は両親が空港に迎えにきてくれるのだが、その時の挨拶が何だか物足りなくなってきた。日本では、家族も友達も「久しぶり〜元気だった?」のみで体に触れず、そのまま会話するので何だか寂しい気分になる。
自分がどこに属しているのかわからなくなる…アイデンティティクライシス?
これは結構前から今現在も感じていることである。何がきっかけで考え始めたのかは覚えていないが、一つ考えられるのは、ビザの更新やパスポート申請かなと思う。ビザ更新もパスポート申請も結構大変なのだ。
二重国籍や多重国籍が認められている国もあるが、日本では二重国籍が認められていないため日本人が外国の国籍を取得する場合は日本国籍を手放すことになる。
外国人になるってどういう気分だろう。日本に帰国するのに外国人になるのか…。日本のパスポートは世界一価値があると言われているし…。
私はおそらくずっと日本に住んでいる日本人とは全く違う考えた方をすることもあるだろうし、話が多少合わないこともあるから、純日本人ではないのだろう。
でも外国人になると思うと、何だか何処にも属していないような寂しい気分になる。
大学時代、孫がいる歳の離れたクラスメートと親しくなり、時々お茶をする仲だった。彼女の家に呼ばれ、こんなことを話したことがある。
最近、私って何人なんだろうって思うことがある。この国で生まれ育ったわけじゃないし、日本に帰ってもちょっと疎外感を感じたり、自分が外国人だと感じることもある。私はどこに属しているんだろう。
と言うと、意外にもこんな答えが返ってきた。
あなたは世界に属しているのよ。
と言いながら微笑んだ。すると、それまで感じていた不安感やモヤモヤが晴れて、私も自然と笑顔になる。
なんて素敵な答えなのだろう。この彼女の言葉にかなり救われた。
最近の記事自分らしさとはやアイデンティティ探しでも綴ったように、海外生活が長ければ長いほど、自分は何者なのか、何人なのか、どこに属しているのか考えてしまうのかもしれない。
どれだけ長い間海外にいてもやっぱりホッとするのは日本料理だし、桜を見るとどこか懐かしく温かい気持ちになる。
彼女の言うように、どこに属するとかは関係ないのかもしれない。自分は自分であり、唯一無二なのだから。
今日もみんなが幸せに過ごせますように💕
↓イースター用に主人にサプライズ♪みんなに幸せをお裾分け🎶
最後まで読んでくれてありがとう╰(*´︶`*)╯♡